プレミアムベリー本州へ移動!

2021/07/23

 

皆さん、こんにちは。京都サラブレッドクラブです。

プレミアムベリーが北海道を出発し、滋賀県のチャンピオンヒルズへと移動することとなりました。

そこで、これを機にヘニーヒューズについて少しご紹介いたします。

ヘニーヒューズといえば、これまでも2歳王者アジアエクスプレスやフェブラリーS勝ち馬のモーニン、かしわ記念勝ち馬のワイドファラオなどの活躍馬を送り出し、かつ産駒がコンスタントに勝ち上がっているということで人気の種牡馬ではあったのですが、特に2018年産(現3歳)世代の活躍が目覚ましく、全日本2歳優駿の勝ち馬アランバローズ、関東オークスを制し、牝馬ながらジャパンダートダービーへ挑戦したウェルドーンといった2頭の重賞ウィナーが誕生しており、JRAでの勝ち上がり率は現在なんと驚異の52%‼️

 

また、ヘニーヒューズを紹介するにあたり、外せないのが彼の2代父にあたる大種牡馬Storm Cat。類稀なスピードを産駒に伝え、世界各地へ活躍馬を送り出し、その産駒もまた種牡馬として成功を収めているという、まさにサイアーオブサイアー。もちろん日本の競馬界にも大きな影響を与えています。キズナ、ロードカナロア、リアルスティール、アユサン、エイシンヒカリ、ラキシス、サトノアラジン、メイショウボーラーetc…母の父にStorm Catを持つ活躍馬がたくさんいますね。キズナ、ロードカナロアは種牡馬としても大成功しています。
もう少し範囲を広げて、母系に内包されているという条件にすると、ラウダシオンやモズアスコット、三冠馬コントレイルも該当します。直仔のみならず、母系に入ってもなお存在感を発揮し続けるというのは、名血の為せる技でしょう。

Storm Cat系は現在様々な系統に枝分かれしていますが、アメリカ三冠馬Justifyや、高松宮記念の覇者ミスターメロディ、フランスの2歳スプリント王No Nay Never(種牡馬として今年の鳴尾記念勝ち馬ユニコーンライオンを輩出)などはStorm Cat産駒ヘネシーの系統ですので、Storm Cat系の中ではヘネシーが本流(少なくとも傍流ではない)といって差し支えないでしょう。そして、ヘニーヒューズも父がヘネシーであり、彼もまたこの本流の系統に属しているのです。

ヘニーヒューズ産駒にはスピードと前向きさが持ち味のタイプが多く、仕上がりも比較的早いので、そういったことが勝ち上がり率の高さに影響しているのではないかと考えられます。プレミアムベリーも、普段の調教からグイグイと自分から進んでいく前向きさを見せており、まとまりのある馬体の持ち主ですので、本州移動後も入厩まで時間がかかることもなさそうです。今からデビューが楽しみですが、まずはこの先も無事に進んでくれることを願っています。

なお、日本ではアジアエクスプレス、モーニンと2頭のヘニーヒューズ産駒が種牡馬入りし、アジアエクスプレスは初年度から重賞ウィナーを出すなど、この父系の勢いは止まる様子がありません。

 

クラブの所属馬オリエンタルキングもこの流れに乗って活躍してほしいところです。先日BTCのトラックコースでの追い切りでは3F36秒前半という出色の時計をマークしていますので、高いポテンシャルを秘めていることを疑いようがありません。一杯に追わずともこの時計を出してしまうあたり、彼にもStorm Cat譲りのスピードが備わっているようです。こちらは暑さを考慮して夏は引き続き北海道で調整を進め、気温が下がった秋以降に本州移動予定です。

長くなってしまいましたが、ヘニーヒューズは本年18歳を迎えております。素晴らしい種牡馬ですので、少しでも元気に長く仕事を続けてくれることを願うとともに、ヘニーヒューズの血を持つクラブ所属馬2頭の活躍を皆さんとともに見守っていきます。