ベストレート20の緊急追加募集は3/9に開始します!
皆さま、こんにちは。京都サラブレッドクラブです。
3/9より、急遽ベストレート20の追加募集を開始いたします。
そこで今回は、追加募集に至った経緯と、本馬についての関係者のコメントを紹介させていただきます。
募集の経緯を把握していただくために、まず、代表の山上のコメントをご覧ください。
山上「現3歳世代におけるシニスターミニスター産駒の大活躍は皆さまもよくご存じのことでしょう。この結果は、種牡馬としての潜在能力に、繁殖牝馬の質がようやく追いついてきたことによると私は考えています。本馬の姉ラートリーはダート馬としてはやや成長が足りず華奢な分、不安はありましたが、その安定した走りはプロモーションからの優秀な牝系の力であろうと見ています。全妹である本馬は、姉より一回り大きな馬格と精神的な落ち着きから、姉以上の活躍が期待できます。牝馬の募集頭数を制限したため一次募集からは外しましたが、優れた馬を募集しないのは、会員の皆様の期待を裏切ることになりますので、今回追加募集をさせていただくことにしました。姉同様、ダート中距離にて安定した力を発揮してくれると思います。」
“牝馬の募集頭数を制限した”ことの理由としましては、リニューアル後の実質的な初年度の募集となった2019年産馬(現3歳世代)において、牝馬はあまり人気がないということが確認されたためです。しかし、
・育成牧場での評価が高いこと。
・全姉のラートリーが新馬戦で2着と好走したという血統的な裏付け。※ちなみに1着馬は昇級初戦でいきなり勝ち馬から0.2差の2着となっています。
・皆さんに、シニスターミニスター産駒へご出資いただける機会を提供したいという思い。
これらの理由により、追加募集に踏み切りました。
上記のように、理由は複数ございますが、その中でも意思決定を行う上で大きく影響したのが、育成を担当していただいているグランデファームさんの評価です。
グランデファームさんといえば、弊社初のオープン馬フルムや、ベストレート20の全姉ラートリーなどを手掛けておられ、以前フルムが初勝利を挙げた際に当ブログの取材も受けていただきました。過去にヒルノダムールやローレルゲレイロをはじめ多くの活躍馬を育成されていたという実績はもちろん、1歳時に購入した馬をトレーニングセールで販売するというピンフッカーとしても確固たる地位を築いておられます(代表的な販売馬:バビット)。ピンフッカーは、仕入れの段階で走りそうな馬を見つける”目”と、その馬をきっちり時計が出るように育成する”腕”の両方を兼ね備えたホースマンでないと成立しないビジネスなので、衣斐代表からお伺いした情報は、出資を検討される上で大いに有益なものとなるのではないでしょうか。
―本馬の印象をお聞かせください。
衣斐代表「姉のラートリーよりもトモに厚みがあるなというのが本馬の第一印象でした。全体的に姉よりも馬格があります。姉はいつもカリカリしていて、少しもじっとできないタイプでしたが、それと比較すると素直です。調教の際も悪さをしませんし、動き自体も同時点での姉よりも上だと思います。それに、あまり仕上げに時間がかからなそうです。」
―ラートリーと似ているところはありますでしょうか。
衣斐代表「前進気勢のあるところは共通していますね。本馬はあまり余計なことをしないので、ピリッとしたところがストレートに前進気勢へ反映されている感じです。『カッとなるところがある』というのは、適度であればマイナス要素ではありません。むしろ聞き分けが良くて頭が良すぎるタイプは、レースに行っても本気で走らないことがあります。」
―衣斐さんは、生産者の方へ配合のアドバイスなども行っておられますよね。血統の専門家から見て、ベストレート20の配合はいかがでしょうか。
衣斐代表「良い配合だと思います。ポイントはいくつかありますが、私が最も注目しているのはNative Dancerのクロスの仕方です。アサーションに始まり、2代母プロモーション、母ベストレート、そして本馬と、連続してNative Dancerの血を待つ馬が交配されています。これを私は”クロスの継続” と呼んでおり、名馬を生産するための重要な手法のひとつだと捉えています。配合を全体的に見たイメージとしては、ダートのレースをスピードで押し切るタイプではないでしょうか。同じ血統のラートリーが中距離を走っているのは、膝下が長いからだと思います。膝下が長いと短距離の走り方になりづらいのかもしれません。ただ、レースを見ていてもやっぱりスピードはありますよね。」
―確かに、ドバイワールドカップやブリーダーズカップを勝利したアロゲートなどにも、Native Dancerクロスの継続が見られますね。血統、馬体、動きのすべてを高く評価していただいた本馬の活躍が楽しみです。今後の育成もよろしくお願いします。
最後に、シニスターミニスター産駒の活躍をご紹介させていただきます。
山上のコメントにもございましたが、シニスターミニスター産駒のパフォーマンスは年々上がってきています。2019年産(現3歳世代)は、JRAの新馬・未勝利戦にこれまで58頭が出走し、24頭が勝ち上がりを決め、10年間で勝ち上がり率をなんと41.4%。勝ち上がり目前の馬も複数いますので、最終的な勝ち上がり率はここからさらに上昇すると見込まれます。そして昨年、遂に産駒からG1ウィナーが誕生し、堅実な活躍だけでなく大舞台に挑戦する夢も見れる非常に魅力のある種牡馬という評価を得ています。
実際、昨年のサマーセールでは上場馬19頭がすべて落札され、平均落札額が市場平均落札額のほぼ2倍の12,852,632円という人気ぶりでした。
プロフェッショナルからも高い評価を受けている本馬が、競馬場でどんな走りを見せてくれるのか楽しみです!