サマーセール回顧 2026~ルナクレアの2025~【北枕鳩三郎】
2026/10/07

こんにちは。北枕鳩三郎です。引き続き、サマーセールにて落札した馬についてご紹介いたします。
今回は募集馬番号07ルナクレアの2025について。
●第1回はこちら→サマーセール回顧 2026【北枕鳩三郎】
●第2回はこちら→サマーセール回顧 2026~エーシンフォチュナの2025~【北枕鳩三郎】
●第3回はこちら→サマーセール回顧 2026~シップフォクイーンの2025~【北枕鳩三郎】
●第4回はこちら→サマーセール回顧 2026~フレンドゾーンの2025~【北枕鳩三郎】
●07.ルナクレアの2025詳細はこちら→https://kyoto-tc.jp/horses/229
「この馬だけは馬房から出すことができません」と、下見の際に衝撃の言葉を聞き、興味を持ったのが最初でした。気性面を考慮してのことだと直ぐにわかりましたが、厩舎内ならOKとの許可が下りて、何とか立ち姿と歩様を確認させてもらいました。日が傾き始めていた夕刻ということもあり、厩舎内は薄暗く、じっくり見ることができた訳ではありませんでしたが、馬房からの登場シーンで醸し出す雰囲気にはラスボス感があり、その日に下見したどの馬よりも強く印象に残りました。
動画:サマーセール下見
本来、セリ本番までの馬体造りは、少しでも見栄えを良くするのがセオリーではありますが、本馬は、その気性面の難しさからか、非常にコンサイナーさん泣かせであったそうです。具体的には牧草地を常に走り回って身体を減らしてしまっていたそう。そのため、馬格のわりにシルエットはシャープですが、ダノンレジェンド産駒は荒々しく野性味に溢れるタイプの方が走ります。その気性面は競走にいってプラスに働くのではないかと考えています。
ここ数年、ダノンレジェンド産駒の人気は高く、サマーセールでも牡馬であれば落札価格は簡単に1000万円を超えていきます。予算に限りのある中では、とても手が出せない高嶺の花でしたが、今年は上場頭数も多く、人気もバラける可能性があると考え、ルナクレアの25だけはなんとか落札したいと臨んだサマーセールでした。予算内で落札し、無事に募集できたことに運命を感じます。
現状、線の細さを感じる体つきですが、付くべきところにしっかりと筋肉を纏っており、ダノンレジェンド産駒の成長傾向を踏まえると、競走時はかなり見栄えのする好馬体に成長していると思われます。母自身も同じく薄手に映るシルエットの馬でしたが、現役時は500kg前後で競馬をしていたように、馬格は十分に備えていました。また、先にデビューしている兄たちも500kgに近い馬体重で競馬をしており、本馬も同様の成長曲線を描くと予想しています。
動画:サマーセール当日
硬すぎず柔らかすぎず、適度な完歩で安定感のある歩様からは、父のスピード能力が色濃く伝わっていることがわかります。捌きが柔らかすぎると晩成化しやすく、硬すぎても伸びしろを欠きますから、やはり適度な剛柔のバランスが競走馬には最も大切です。もちろん、後肢の踏み込みにはバネ感があり、上のクラスで戦えるポテンシャルを十分に感じさせてくれています。また、本馬は、特に蹄の造りが秀逸。サイズと角度、厚みが四肢ともに理想的です。繋の角度や長さとの相性も良く、時計の出やすい中央のダートを駆けるには非常に効率的な足まわりと言えます。ダートのマイル前後の距離で、母同様のピッチ走法で追い込んでくる姿が想像できます。
血統的には、狂気の血と言われるプリサイズエンドが母父。クラブとしては同じ母父のリーガルタイムの活躍もあり、当初は園田の柏原先生にお願いするプランもありましたが、広いコースをのびのびと走らせたほうが本馬の良さが活きると考え、栗東の小栗厩舎で預かってもらう運びとなりました。小栗先生も落札時から気にかけてくださっており、すでに短期間で何度も本馬を確認しに行ってくれています。気性面に危うさを感じさせる馬だけに、時間をかけて丁寧に扱ってくださる小栗厩舎にお願いできたのは幸運でした。ダート馬ですから、じっくりとキャリアを重ね、古馬になってからの大成に期待したいと思います。
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北枕鳩三郎 氏 プロフィール
約35年間、パドックの最前列にこだわり続け、学生時代には年間365日、JRAと南関東競馬のパドックに立ち続けたことも。競馬場以外にもセレクトセールやサマーセール、一口馬主募集馬ツアーに参加し、現役馬から1歳馬まで数えきれないほど馬体を見続けてきた。その馬見に関してはネットを中心にカリスマ的人気を誇る。
京都サラブレッドクラブでは、2022年より募集馬選定に携わる。
