まだ間に合います

2025/09/09

 

こんにちは、北枕鳩三郎です。

8月中旬に1歳馬の下見を兼ね浦河へ行った際に吉澤ステーブルさんにも立ち寄り、在厩2歳馬を見学させていただきました。その時に、特に良く見えた2頭をご紹介させていただきます。

まず1頭目はヴェルジーネです。本州への移動予定が決まったあとにトラブルがありましたが、実馬を見るかぎりマイナスの印象はまったくなく、馬体の造りはとにかく素晴らしかったです。

 

1歳時からの成長力という点においても、走る馬の特徴であるトモのボリューム感が増し、牝馬であることを忘れるくらいの牡馬顔負けの立派な体つき。立ち姿の時点で惹かれるものがありました。もちろん、歩かせても長めの繋に十分な反発力があることから、四肢の運びに柔軟性だけでなくバネを感じさせます。あの馬体と歩様であれば、かなりやれそうな感触があります。母アンティフリーズの子供たちは牝馬に出れば確実に走っていることからも、血統の良さが成長力としてしっかり表れてきたのだと思います。

また、預かっていただく宮地厩舎は、パドック派の会員さんはご存知かと思われますが、仕上げがめちゃくちゃ上手な厩舎です。特に新馬戦や休み明けでも、きちっと造ってくる手腕があり、馬券的にも大変お世話になっています。ヴェルジーネの成長力と宮地厩舎の厩舎力を考えると、個人的にはかなりオススメの1頭です。まだ、残口がたくさんあるようですが、この馬は一口ポチっとしておいたほうが良いと思います。

 

2頭目はソルオーブです。今年の3月に見させていただいた時は、成長力といった部分で、当初にイメージしていた成長曲線を描けていない印象を持っていましたが、暖かくなって随分と良くなってきました。待ったかいがありましたね。

 

吉澤ステーブルさんは緩急をつけ、その馬本位で進めてくださるので、ソルオーブの成長を阻害することなく順調に乗り込みを続けてくることができました。それが現在の470kgまで増えた馬体重にも表れています。元々、今年の1月の時点でBTCの坂路を終い13秒で軽々と上がってくるだけの脚力がありましたし、その後の坂路映像でも安定した足取りで駆け上がっているように、あとは馬体の成長待ちという段階でした。腰の位置の高いトモ高体型が、背が伸びたことでだいぶ緩和され、管理予定の小栗調教師も好感触を得ていると聞いております。

全体的な歩様の質、特に前捌きを見ると、だいぶ母父のワイルドラッシュの血が強く出てきたようで、芝向きのスピード馬という印象から、ダート向きのパワーも兼備したタイプに変わってきたと感じております。この辺りは、適性把握に優れた小栗厩舎であれば柔軟に対処してくれるはずですので、本馬に合ったレース選択で結果に繋げてくれるでしょう。非常に楽しみです。

 

今回は、特に良い2頭を、ということで挙げさせていただきましたが、募集中の他の馬も素質は確かでございます。ご出資の参考にしていただければと思います。ぜひとも、ご検討ください。

 

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北枕鳩三郎 氏 プロフィール
約34年間、パドックの最前列にこだわり続け、学生時代には年間365日、JRAと南関東競馬のパドックに立ち続けたことも。競馬場以外にもセレクトセールやサマーセール、一口馬主募集馬ツアーに参加し、現役馬から1歳馬まで数えきれないほど馬体を見続けてきた。その馬見に関してはネットを中心にカリスマ的人気を誇る。
京都サラブレッドクラブでは、2022年より募集馬選定に携わる。