第25回 コンサイナーの光と陰~代表・山上和良~

2026/08/07

 

最近の北海道市場(しじょう)では、一昔前とは違う姿の馬が増えてきているように思えます。

過去、主催者が馬を売りやすくするためにコンサイナーを推進し、補助金を出すことで、コンサイナー経由での上場が多数を占めるようになりました。

多くのコンサイナーは、本来であれば、放牧で健康に育てなくてはならない1歳馬を約2ヶ月間、馬房に詰め、高カロリーな飼料を与え、運動はウォーキングマシンなどで強制運動という方法で、不健康に肥育していました。

上場馬たちは、脂肪で張りのある馬体を作り上げられ立派に見えるのですが、肝心な筋肉の実体は脂肪の下で存在感を失っていました。

そうやって育てられた馬は、当然のことながら、健康的に昼夜放牧されていた馬よりも、体質は弱く、高く売れる割には、競走成績が伴わないという結果になりました。

セレクションセールで特にこの傾向が顕著であったため、セレクションセールの馬はなるべく買わないようにしていたものです。

しかしながら、最近ではこのような極端なコンサイナーは減っているように思えます。
購買者がそういうコンサイナーの馬を購入し、損をして学び、次第にそのような馬が売れなくなっていったからです。

最近は、なるべく健康的に育てつつ、なおかつ少しでも高く売れるように工夫するという考え方が、コンサイナーの主流になってきているような気がします。

セリに出ない馬と同じように夜間放牧を継続しながら、日焼けしないよう、日中だけは放牧時間を短縮する。
しっかり歩けるように練習する。
極端な肥育はしない。
これが最良のコンサイナー。

その程度のことならば、自牧場でできるだろうと、自分でやって、そのまま上場する。
そういう牧場も増えている印象です。

あるいは極めて短期間のみコンサイナーに預ける場合もあり、馬により様々です。

その一方で、昔と同様の方法で肥育しているコンサイナーも今だに存在しており、悪名が轟くまでは、なんだかんだで高く売れています。
今回のセレクションでも、昔の作り方だと見受けられる馬がチラホラ。

購買者は、どこのコンサイナーがどういうふうに馬を扱って上場させているかを知ってなければなりません。

市場がお見合いの席だとすれば、すっぴん普段着の馬、薄化粧で多少おめかししている馬、がっちり美容整形してくる馬など多種多様。
騙し騙されて、虚々実々の駆け引き。
それが北海道市場での戦いなのです。